昔から、オリンピックは4年に1回、それもうるう年に行うことは決まっていました。ですから夏季大会、冬季大会と2つのオリンピックを見ることが我々は楽しみだったのです。

ですが気が付いたらいつのまにか、夏季大会、冬季大会は同年開催じゃなくなり、完全に別々の年にされ、今では2年に1回夏季と冬季が交代制で行われるようになりました。

少し紛らわしいのですが、夏季、冬季共に同年開催ではなくなっても、各大会は4年に1回は変わっていません。

どうして昔の様に夏季と冬季が同年開催でなくなったのか、理由を調べてみました。

1つのオリンピック開催には、かなりの予算がかかりますね。スタジアムの建設、選手村の確保、競技場などの準備など開催地が決まると、もう数年前から工事が始まります。

そもそも夏季と冬季を完全に分け始めたのは、1994年(平成6年)のリレハンメル大会がきっかけでした。

昔の夏季・冬季大会の盛り上がりをたどってみますと、やはり夏季大会の方が非常に人気があり、テレビの視聴率でも、冬季より夏季の方がダントツ高かったのです。

ですから同年開催ですと、どうしても夏季大会の方に注目がいきがちで、冬季大会は夏季大会程盛り上がりが伸びませんでした。それに冬季大会の参加選手は、夏季大会程多くはありませんでした。

参加人数だけではありません。冬季大会は夏季大会と違って、競技種目が限られていました。やはりジャンプスキーやスノーボードなどは完全な屋外の競技であり、冬の寒い時期の雪がないと絶対に行うことが出来ません。

それに冬季大会の開催地に選ばれるからには、いかに寒い方の国でないといけません。ですから赤道より向こう側の南半球が今まで冬季大会に選ばれたことはありません。

オーストラリアは、冬でも温暖ですし、南アメリカのブラジルでも雪が降ることはありません。ですから冬季大会の開催地は、どうしても北半球に限られてしまいます。

これではどうしても同年開催のオリンピックは夏季も冬季も、北半球に偏ってしまい、なかなか南半球への誘致が進まないことも原因の1つではないでしょうか?

これはあくまで自分自身の個人の推測です。

やはり同じ年に冬季・夏季大会を開催すると、かなり費用がかかりますし、何といっても両方のオリンピックに出場する選手もいましたので、これはかなりトレーニングに時間がなく、しんどかったとも言えます。

国際オリンピック委員会は、夏季と冬季大会を別々にした本当の理由は明かしてはいません。

只考えられることは、いまいち盛り上がらない冬季大会を注目させるためには、夏季大会と同年にしない方が、テレビの視聴率が上がるのではないかと対策を立てたのだと思います。

でも結局夏季大会、冬季大会の開催は別々にして正解だったのです。

現代は開催を2年おきにしたことで、オリンピック開催を視聴者もワクワクして楽しみになるようになりました。

特に昔は夏季大会の人気度の高さで、陰をひそめていた冬季大会も、今では凄く盛り上がりを見せてくれます。それがどうしてだかお分かりですか?

それは冬季大会に出場する選手たちも、夏季大会に負けないくらい活躍し、多くのメダリストが増えたからです!

夏季大会は夏季大会独自の楽しさ、そして冬季大会は冬季大会独自の楽しさがあります。見ている我々も、本当にオリンピック選手を見ていて、手に汗握る応援をして、新しい感動を目の当たりにするようになりました。

2年おきにしたことで、夏季も冬季も両方とも注目度がますます上昇しました。